一般廃棄物収集運搬業は、家庭や企業から排出される一般廃棄物を適切に収集し、運搬する事業です。この事業を行うためには、法令に基づいて許可を得る必要があります。また、事業内容の変更や更新に際しても、所定の手続きが求められます。ここでは、主要な手続きの目的や申請先、必要書類について説明します。
許可申請 〔積替保管を除く〕
手続きの目的
この申請は、一般廃棄物の収集運搬業を新規に開始する際に必要です。許可を得ることで、事業者は法的に廃棄物の収集運搬を行うことが可能になります。
申請先
許可申請は、事業を行う地域の市町村や都道府県の環境担当部門に提出します。地域ごとに異なる基準があるため、事前確認が必要です。
必要書類
- 許可申請書
- 事業計画書
- 車両および設備の詳細
- 法人登記簿謄本
- 財務諸表
- 役員名簿および履歴書
- その他、自治体が要求する書類
事業範囲変更許可申請 〔積替保管を除く〕
手続きの目的
この申請は、すでに許可を受けている事業者が、事業範囲を変更する際に必要です。たとえば、収集運搬エリアの拡大や、運搬する廃棄物の種類を変更する場合に行います。
申請先
市町村や都道府県の環境担当部門に提出します。
必要書類
- 変更許可申請書
- 変更後の事業計画書
- 変更内容に関する説明書
- 車両および設備の変更がある場合、その詳細
- その他、自治体が要求する書類
事業範囲変更許可申請 〔積替保管を含む〕
手続きの目的
積替保管を含む事業範囲変更を行う際の申請です。積替保管とは、廃棄物を一時的に別の場所に保管してから再運搬する行為を指します。
申請先
市町村や都道府県の環境担当部門に申請します。積替保管が関わるため、特に詳細な計画が必要です。
必要書類
- 変更許可申請書
- 変更後の事業計画書(積替保管に関する詳細を含む)
- 保管施設の詳細図面
- 保管場所の環境への影響評価
- その他、自治体が要求する書類
更新許可申請 〔積替保管を除く〕
手続きの目的
許可を受けた事業者が、許可期間満了前に事業を継続するための申請です。許可の有効期限が切れる前に、更新手続きを行う必要があります。
申請先
市町村や都道府県の環境担当部門に提出します。
必要書類
- 更新許可申請書
- 最新の事業計画書
- 現状の設備および車両に関する資料
- 過去の実績報告書
- その他、自治体が要求する書類
更新許可申請 〔積替保管を含む〕
手続きの目的
積替保管を含む事業の許可更新です。更新申請が受理されないと事業継続ができなくなるため、早めの対応が求められます。
申請先
市町村や都道府県の環境担当部門に提出します。
必要書類
- 更新許可申請書
- 最新の事業計画書(積替保管に関する詳細を含む)
- 保管施設の現況報告
- 過去の実績報告書
- その他、自治体が要求する書類
実績報告
手続きの目的
実績報告は、事業者が1年間に行った廃棄物収集運搬の実績を報告するための手続きです。これにより、事業が適切に運営されていることを確認します。
申請先
事業を行っている地域の市町村や都道府県の担当部門に提出します。
必要書類
- 実績報告書
- 収集運搬した廃棄物の種類と数量
- 事業活動に関する総括報告
- その他、自治体が要求する書類
行政書士に依頼するメリット
一般廃棄物収集運搬業に関する手続きは、複雑で多岐にわたります。行政書士に依頼することで、書類作成や申請手続きがスムーズに進み、ミスや申請不備を防ぐことができます。また、法令に詳しい行政書士が手続きをサポートすることで、事業者は本業に専念できるため、効率的な事業運営が可能になります。