車の名義変更は自分でできる?自動車に関する手続きの種類から代行サービスのメリット・料金まで行政書士が徹底解説!

はじめに

自動車に関する手続きは、「名義変更」「住所変更」「ナンバー変更」「廃車手続き」など多岐にわたります。引っ越しや車の購入・譲渡、相続など、日常のさまざまな場面で必要となる手続きですが、実際にやろうとすると、複雑に感じる方も多いでしょう。また、普通自動車と軽自動車では管轄が異なり、同じ“車の手続き”でも必要書類などが変わる点も、戸惑いやすいポイントのひとつです。特に近年は OSS(ワンストップサービス)の普及により、従来は陸運局などで行っていた手続きがオンラインで完結できるようになるなど、制度の変化も進んでいます。

この記事では、自動車に関する手続きの種類と手数料、必要書類、OSSの仕組み、さらに行政書士による代行サービスのメリットや費用まで、初めて手続きを行う方にもわかりやすいように心がけて解説を行っています。自分で手続きしたい方にとっても、代行を検討している方にとっても、まず押さえておきたい基礎知識をまとめていますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

 

自動車に関する手続きの種類と手数料

自動車に関する手続きは、普通自動車と軽自動車で手数料などが異なります。まずは全体像をつかむために、主要な手続きとその手数料をご確認ください。

 

普通自動車

普通自動車の手続きでは、名義変更や住所変更など、手続きに応じて必要となる手数料が定められています。以下では、代表的な手続きを一覧表にまとめています。

手続きの名称 手続きの概要 手数料
(2025年時点)
移転登録 売買や譲渡、相続等により所有者の変更を行う場合。 500円
変更登録 引っ越し、結婚・離婚等により氏名・住所・使用の本拠の位置等に変更があった場合。所有者は変更せず、使用者のみを変更する場合も含まれる。 350円
抹消登録 永久抹消登録 自動車をリサイクル事業者に引渡し、適正に解体処分した場合。 無料
輸出抹消登録 自動車を輸出する場合。 350円
一時抹消登録 自動車の使用を一時中止する場合。車検証・ナンバープレートを返納するため、公道を走行することはできない。再度使用しようとするときには、「中古車新規登録・検査」の手続きが必要。 350円
一時抹消後の解体届 すでに一時抹消登録を行った自動車をリサイクル事業者に引渡し、適正に解体処分した場合。 無料
一時抹消後の輸出届 すでに一時抹消登録を行った自動車を輸出する場合。 無料
一時抹消後の所有者変更 売買や譲渡、相続等により、一時抹消登録を行った自動車の所有者を変更する場合。 無料
番号変更(ナンバープレート変更) 売買や譲渡、相続、引っ越し等により管轄の運輸支局が変更になる場合。またはナンバープレートの紛失・毀損、盗難に遭った場合。 2000円前後
※地域により異なる
自動車検査証再交付 自動車検査証(車検証)を毀損、紛失等した場合。 350円
検査標章(ステッカー)再交付 フロントガラスに貼り付ける検査標章(ステッカー)を毀損、紛失等した場合。 300円

 

軽自動車

軽自動車に関する手続きは、普通自動車と比べて名称や仕組み、手数料が異なる部分があります。以下に代表的な手続きをまとめました。

手続きの名称 手続きの概要 手数料
(2025年時点)
名義変更 売買や譲渡、相続等により所有者または使用者の変更を行う場合。結婚・離婚等に伴う名字の変更も含まれる。 無料
住所変更 引っ越しにより所有者または使用者の住所に変更があった場合。 無料
廃車 解体返納 軽自動車をスクラップ(解体)にした場合。使用済自動車を引き取った事業者から、解体が完了した旨(解体報告)の連絡がなされた後に手続きを行う。 無料
自動車検査証返納(一時使用中止) 軽自動車の使用を一時中止する場合。車検証・ナンバープレートを返納するため、公道を走行することはできない。再度使用しようとするときには、「新規検査(中古車)」の手続きが必要。 350円
解体届出 自動車検査証返納届(一時使用中止)の手続きを行った軽自動車を、その後スクラップ(解体)にした場合。 無料
輸出予定届出証明書交付申請 軽自動車を輸出しようとする場合。すでに廃車(一時使用中止)の手続きを行った車両を輸出する場合と、廃車(一時使用中止)と同時に輸出の手続きを行う場合とでは、必要な書類などが異なる。 350円
自動車検査証返納後の所有者変更記録申請 売買や譲渡、相続等により、自動車検査証を返納(一時使用中止)した軽自動車の所有者を変更する場合。 無料
番号変更(ナンバープレート変更) 売買や譲渡、相続、引っ越し等により管轄の軽自動車検査協会事務所(支所)が変更になる場合。またはナンバープレートの紛失・毀損、盗難に遭った場合。 2000円代前半
※地域により異なる
自動車検査証(車検証)の再交付 自動車検査証(車検証)を毀損、紛失等した場合。 350円
検査標章(ステッカー)の再交付 フロントガラスに貼り付ける検査標章(ステッカー)を毀損、紛失等した場合。 300円

 

名義変更の必要書類と提出窓口

自動車に関連する手続きには多くの種類がありますが、ここでは代表的なものとして「名義変更(移転登録)」に必要な書類と提出先窓口を、普通自動車と軽自動車に分けて解説していきます。住所変更・抹消などの手続きの場合は、提出書類が異なるものの、基本的に提出窓口は同じです。

 

普通自動車

普通自動車の名義変更(移転登録)では、以下のような書類の提出が求められます。また、普通自動車の場合はナンバープレートに封印がされるため、ナンバーが変更になる場合は、後述する行政書士による「出張封印を利用しない限りは、車両を運輸支局へ持ち込む必要があります。

書類の提出先は住所地を管轄する運輸支局の窓口です。なお、全国の運輸支局は、国土交通省のホームページで確認することができます。

  • 移転登録申請書(自動車検査証変更記録申請書):様式は国土交通省のホームページでダウンロード可。運輸支局の窓口でも入手可。
  • 手数料納付書::運輸支局の窓口で入手可。所定の手数料印紙を貼り付けて提出。
  • 自動車検査証(車検証):有効期間内の車検証の原本が必要。
  • 譲渡証明書:譲渡人が車両を譲り渡したことを証明する書類。様式は国土交通省のホームページでダウンロード可。
  • 印鑑証明書(譲渡人・譲受人):発行後3か月以内のものが必要。
  • 自動車税申告書:運輸支局の窓口で入手可。
  • 戸籍謄本、法定相続情報一覧図など(相続の場合):旧所有者の死亡の事実と、新所有者が相続人であることを確認するために必要。
  • 使用者の住所を示す書類(新所有者と新使用者が同一でない場合):住民票、印鑑証明書など。法人の場合は登記事項証明書。
  • 自動車保管場所証明書(車庫証明):新しい使用の本拠地の警察署で取得する必要あり。
  • ナンバープレート(管轄変更を伴う場合)
  • 委任状(代理人が手続きする場合):譲渡人・譲受人の実印の押印が必要。

 

軽自動車

軽自動車の名義変更は、以下のような書類が必要です。普通自動車と比較すると準備が簡単で、手数料がかからない点が特徴です。提出窓口は、住所地を管轄する軽自動車検査協会の事務所・支所で、それぞれの所在地は協会のホームページで確認することができます。

  • 自動車検査証変更記録申請書:様式は軽自動車検査協会のホームページでダウンロード可。事務所・支所の窓口でも入手可。
  • 自動車検査証(車検証):有効期間内の車検証の原本が必要。
  • 使用者の住所を示す書類(使用者または使用者の住所に変更がある場合):住民票、印鑑証明書など。法人の場合は登記事項証明書。
  • 戸籍謄(抄)本(改姓の場合):改姓の事実を確認するために必要。
  • 戸籍謄本、法定相続情報一覧図など(相続の場合):旧所有者の死亡の事実と、新所有者が相続人であることを確認するために必要。
  • 軽自動車税申告書:事務所・支所の窓口で入手可。
  • ナンバープレート(管轄変更を伴う場合)
  • 申請依頼書(使用者以外が手続きを行う場合):委任状のようなもの。様式は軽自動車検査協会のホームページでダウンロード可。事務所・支所の窓口でも入手可。

 

OSS(ワンストップサービス)とは

OSS(ワンストップサービス)とは、自動車に関する各種行政手続きをオンライン上で一括して行える国の電子申請制度です。従来は、名義変更や住所変更を行う際に、運輸支局・警察署・税事務所など複数の窓口を回る必要がありましたが、OSSを利用することで、これらの手続きをインターネット上でまとめて申請できるようになりました。平日に窓口へ出向く時間が取れない方や、手続きの効率化を図りたい方にとって、非常に便利な仕組みといえます。

ただし、OSSでできることは「普通自動車」と「軽自動車」で異なります。まず普通自動車のOSSでは、名義変更(移転登録)、住所変更(変更登録)、車庫証明の申請、自動車税・環境性能割の申告まで、幅広い手続きをオンラインで完結させることが可能です。マイナンバーカードやICカードリーダーなどが必要ではありますが、申請から手数料の納付までをオンライン上で進めることができ、条件が整えば運輸支局へ出向く必要がないケースもあります。詳細は、国土交通省が提供する「OSS(ワンストップサービス)」の公式サイトで確認することができます。

一方で、軽自動車のOSSは対応している手続きが限定されています。軽自動車のOSSは、名義変更や住所変更には対応しておらず、対応している手続きは、新車購入時や継続車検時に必要な「検査申請・申告」「税金・手数料の納付」に限られます。また、車庫証明の申請にも対応していませんので、軽自動車の車庫証明が必要な場合は地域の警察署で手続きを行う必要があります。なお、軽自動車のOSSは、軽自動車検査協会が運営する「軽自動車OSS(ワンストップサービス)」の公式サイトで利用することができます。

このように、OSSは普通自動車のユーザーにとっては便利な制度である一方、軽自動車の場合は主に自動車販売店や整備工場向けの制度となっており、一般のユーザーが利用することはほぼないと言えるでしょう。

 

手続き代行サービスの利用方法と費用

自動車に関する手続きは自分で行うことも可能ですが、時間や手間がかかることから「代行サービス」を利用する方も多くいます。ただし、法律上、自動車関連の登録・名義変更などの手続きを報酬を得て業として代理できるのは行政書士に限定されます

ディーラーや整備工場がお客様に代わって手続きを行っているように見える場合がありますが、実際には、行政書士に再委託しています。行政書士法では、官公署に提出する書類の作成および提出代理は行政書士の独占業務とされており、自動車関連の手続きを資格なく行うことは、違法行為に該当する可能性があるからです。

行政書士に手続きを依頼する場合、依頼者は車検証などの必要最低限の書類を準備するだけでよく、煩雑な書類作成・収集や運輸支局の窓口での提出などはすべて任せることができます。陸運支局の開局時間内である平日の日中に時間が取れない方や、遠方の運輸支局へ行く必要がある方にとっては、大きなメリットといえるでしょう。

さらに、行政書士に依頼する大きな利点のひとつが「出張封印」です。普通自動車のナンバー変更が必要な場合、本来は運輸支局でナンバープレートの交換と封印作業を行う必要がありますが、一定の研修を経て登録を受けた行政書士であれば、依頼者の自宅や勤務先などでナンバープレートの交換と封印を行うことが認められています。これにより、車を運輸支局まで持ち込む手間が省け、時間や労力をを大きく軽減できます。

費用の目安としては、名義変更や住所変更などの基本的な手続きで1万5,000~3万円程度が一般的です。これに加えて、出張封印を利用する場合は、地域や移動距離にもよりますが、1万円前後の追加費用がかかるケースが多く見られます。なお、これらの報酬とは別に、登録手数料やナンバープレート代、書類取得費用などの実費が必要となります。

 

まとめ

自動車に関する手続きは、名義変更や住所変更、廃車など種類が多く、普通自動車と軽自動車でも制度や流れが異なります。近年はOSS(ワンストップサービス)の普及によりオンライン申請も進んでいますが、すべての手続きが完全にオンラインで完結するわけではなく、状況によっては窓口への訪問や車両の持ち込みが必要となる場面も少なくありません。

こうした中で、自動車関連の手続きを行政書士に依頼することで、平日に時間を確保できない方でもスムーズに手続きを進めることができます。特に、普通自動車のナンバー変更を伴う手続きでは、行政書士による出張封印を活用することで、車を運輸支局へ持ち込む必要がなくなり、時間的・身体的な負担を大きく軽減できます。費用は発生しますが、「確実性」「手間の削減」「時間の節約」という点では、大きなメリットがあるといえるでしょう。

是非本記事を参考に、自分に合った方法を選択し、無理のない形で自動車の手続きを進めていただければと思います。

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